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低体温と低体温症の違い

低体温症とは?

健康な人間の平熱は36.5度〜37.1度と言われていますが、
最近は「平熱が35度台」という低体温の方も増えているようです。

 

低体温になると、風邪を引きやすかったり太りやすくなったりと
様々な弊害が表れてきます。

「もしかして私って低体温!?」と思い当たる節がある方は、
一度ご自分の平熱を測定してみると良いでしょう。

 

ところで、ネットで低体温について調べてみると、
よく目にするのが“低体温症”という言葉。

一体、低体温とどう違うのでしょうか?

 

低体温症とは、私たち人間のような“恒温動物”が、
寒冷状態に置かれたときに生じる様々な症状を総称したものです。

つまり、低体温症とは、体温が通常より下がっている場合に発生する症状のこと。
そういう意味では、低体温も“低体温症”であると言えるでしょう。

 

とはいえ、多くの場合、“低体温症”といえば登山中の遭難や、
酔っ払って屋外で寝てしまった場合などに起こる症状を指しているようです。

 

身体から放熱させる熱の量が、身体の中で作られる熱の量を上回ってしまったとき、
私たちの体温は低下していきます。

雪の中で遭難し、徐々に意識が朦朧としていく…というのは、
体温の低下に伴って身体の機能が急激に低下していくからなのです。

 

体温が1度低下すると免疫力は30%も低下するといわれますから、
最悪の場合は“死”に至る危険性をはらむ、非常に危険な状態なのです。

 

低体温と低体温症は明確に区別されている

既に述べたように、「体温が下がる」という意味では
低体温も低体温症も同じといえるでしょう。

 

しかし、メディアなどで扱われる際には明確に線引きされているようです。
低体温は、平熱が35度台以下の状態を漠然と指し、

低体温症とは“直腸温などの中心体温が”35度以下になった状態のことを言います。
特に、登山中など事故によって起こる低体温症は

“偶発性低体温症”と呼ばれています。

 

例えば、山で遭難した場合、雨や夜の気温低下などで寒冷状態にさらされると、
私たちの身体の末梢細動脈は収縮します。

その結果、皮膚血流も低下。
こうすることにより、熱の放散を抑えます。

同時に、ガタガタと身体を震わせることによって熱を生み出そうとします。

 

ところが、体温が30℃以下になってしまうと、
このような発熱機能はストップしてしまい、体温は一気に低下。

それに伴い、精神活動&運動能力ともに低下していくため、
普段は当たり前にできることがどんどんできなくなってしまいます。

具体的には、

 

・歩行ができなくなる
・すぐに眠ってしまう

・支離滅裂。やがて応答しなくなる

 

これが重症になると、

 

・昏睡状態
・仮死状態

・心肺停止

 

…と、取り返しのつかない事態になってしまいます。

 

もし低体温症になってしまったら…

平熱が低くなる“低体温”と、
事故によって起こる“低体温症”についての違いはご理解いただけたでしょうか?

 

いずれも体温が下がる症状には違いありませんが、
特に偶発性の低体温症の場合は体温の低下が急速に進行するため、

一刻も速い処置が必要です。

 

低体温の症状が表れてから死亡に至るまで約3時間というデータもありますので、
最悪の事態を防ぐためにも登山に出掛ける際には入念な準備と対策が必須です。

例えば、着ていく服には次のようなものがふさわしいでしょう。

 

●下着は通気性のあるものを!(ポリプロピレン、ニット、ウール)

 

●熱を逃がさず保温効果のある生地のインナー(ウール、フリース)

 

●防水性、防風性の生地のジャケット(ダウンやゴアテックス)

 

●水蒸気を逃がす素材の雨具も用意!(ゴアテックスなど)

 

●手袋も忘れずに

 

また、「高度が上がると気温がどの程度下がるのか」
「風速が○m/秒だと体感温度はどのくらいなのか」

といった基礎的なことをきちんと勉強してから山へ入りましょう。

 

体温を一定に保つことは、命を守る上で非常に大切!
低体温、されど低体温です。