“自律神経”って何?
自律神経という単語、よく耳にしますよね。
「自律神経の乱れ」「自律神経失調症」…等々。
でも、自律神経がどんな働きを担っているのかご存知ですか??
「言葉はよく聞くけど、正直、詳しくは知らない」
という方が多いのではないでしょうか。
実は、最近問題になっている“低体温”という症状にも、
この“自律神経”が大きく影響しているんです。
自律神経とは、簡単に言うと
内臓の働きやホルモンの分泌などを調整している神経のこと。
“交感神経”(身体をアクティブな状態にする時に優位に働く)と
“副交感神経”(身体休めたり、食べ物を消化・吸収する時に優位に働く)で構成され、
この二つの神経のバランスで体の恒常性を保っているのです。
ところが、このバランスが崩れてしまうと身体の調整がうまくできなくなり、
様々な不調が表れてくるようになります。
その症状の一つが、低体温。
「日中は体温を上げて身体を活動しやすくして、夜は体温を低くして身体を休める」
という体内リズムが乱れてしまい、常に体温が低いままになってしまう状態です。
結果的に、本来は36.5度以上であるべき体温が、
35度台にまで低下してしまうというわけです。
自律神経の乱れは低体温の元!
上述の通り、自律神経の働きと“低体温”という症状には密接な関係があります。
でも、自律神経の働きが乱れるとなぜ体温調整もうまくできなくなるのか?
それには、血液の流れが影響しています。
交感神経が過剰に緊張すると血液中の“顆粒球”が必要以上増加し、
この顆粒球が死滅する際に発生する活性酸素が
(化学的に非常に不安定な状態になる酸素のことで、
強い酸化力を持って身体を錆びつかせます)
体内の細胞に致命的なダメージを与えます。
これにより、血液も酸化されてしまい“ドロドロ”の状態になってしまうのです。
逆に副交感神経が過剰に緊張した場合は、
血管が拡張することにより血流の勢いが滞り、
こちらもやはり血流に障害が出てくるのです。
また、血液と低体温について語る上でもう一つ重要なのが、“pH”の問題です。
pHとは、簡単に言うと
「ある液体の中に水素イオンH+がどのくらい含まれているか」を表す数値のこと。
計算式など難しいことは省略しますが、生体反応を表す上では外せない概念です。
血液と細胞間で様々な物質のやり取りが行われていますが、
細胞内pHはほぼ中性(7.00),血液pHは7.40 とアルカリ性に傾いていることが
これらの輸送にとって好都合。
ところが、細胞が慢性的にストレスを感じ
自律神経の機能がアンバランスになってくると、
このpH 調整にも狂いが生じてきます。
血液のpHが低下して血が酸性に傾くと、細胞への栄養供給もうまくいかなくなり、
細胞がエネルギー不足の状態に…。
熱を作りだす機能も低下して、低体温の状態になってしまうのです。
自律神経の働きを整えるポイントとは
このように、自律神経の機能が乱れは血液の流れにも大きな支障をきたします。
低体温の原因は、血流障害だと言っても過言ではないでしょう。
では、自律神経の働きを整えて低体温を克服するためには
一体どうしたら良いのでしょうか?
オススメなのは、“爪もみ”と“腹式呼吸”です。
■爪もみ
手足の指先には神経が集中しています。
つまり、指先をもむことによって、
効果的に自律神経のバランスを取ることができるというわけです。
具体的な方法は以下の通り。
@つめの生え際の両隅を、反対の手の親指と人差し指でつまんで揉みます
↓
A1か所を10秒ずつ刺激しましょう。
※少し痛いぐらいの強さで刺激するのがコツです!
※下半身が冷える人は、足の指を揉みましょう
↓
B1日に2〜3度、これを繰り返します。
■腹式呼吸
意識して、長く、ゆっくり呼吸を行いましょう。
ポイントは以下の通りです。
@ヘソの下から握りこぶし1つ分くらいの位置にある“丹田”に両手を軽く当てます。
↓
A息を吐いてください。丹田がへこみましたか?
ちょっと力を入れてお尻を引き締めるようにすると効果的です。
↓
Bお尻緩めましょう。今度は丹田が膨らみ、息が入ってきましたね?
↓
Cこの呼吸をゆっくり繰り返してください。
この呼吸法により、体内隅々の細胞まで新鮮な酸素が行き渡るようになります。
こうすることで細胞は活性化!
…とはいえ、低体温は長い生活習慣の産物として表れる症状。
そう簡単に改善するものではありません。
低体温を改善するためにはこれらのポイントを習慣として続けることが大切ですので、
低体温を治して体調を良くするためにぜひ普段の生活に取り入れてみてください☆