新生児の低体温、その原因
低体温は大人だけの問題ではない!
健康な人間の平熱は35.5〜37.1℃と言われていますが、
最近は「平熱が35℃台」という、
いわゆる“低体温”の症状に悩む方が増えているようです。
低体温になると、基礎代謝が落ちるために太りやすくなってしまいますし、
免疫力が低下するので体調を崩しやすくなってしまいます。
「熱なんて、風邪を引いた時くらいしか測らないよ…」
という方も多いかもしれませんが、自分の健康を管理する意味でも
自分の平熱くらいは把握しておきたいものですね。
ところでこの“低体温”、大人だけの問題ではないのです。
近頃は、子供にも低体温の症状がみられるのだとか。
本来は大人よりも体温が高めであるはずの子供が低体温になってしまうのは、
食生活や生活リズムの乱れや過剰なストレスが原因と言われています。
特に問題なのは、新生児の低体温!
新生児は、まだ自力で体温調節ができない状態ですから、
エアコンの効きすぎた部屋では体温が低下してしまいます。
新生児の低体温を予防するためにも、お母さんを含む周りの大人たちは
赤ちゃんの身体の仕組みについて
きちんした予備知識を身につけておくことが大切ですね。
新生児は低体温になりやすい
人間は、自分で自分の体温を一定に保つことができる生き物。
…大人にとっては常識かもしれませんが、
新生児はちょっと違っています。
体温を調整する機能が未発達であるため、
自力では体温を保つことができないのです。
このため、寒さにさらされると低体温になってしまう危険性があります。
外気の温度に合わせて、
お母さんが体温をうまく調整してあげる必要があるのです。
考えてみれば、新生児は過酷な環境変化を強いられていますよね。
だって、お母さんのあたたかいお腹の中から外に出てくるわけですから…。
実際、分娩を境に赤ちゃんの体温は2〜3℃低下すると言われています。
筋肉も未発達なわけですから、
自分でうまく熱を産生できないのは当たり前です。
…とはいえ、新生児の低体温は、哺乳障害や便秘、
夜泣きなど様々なトラブルの原因になります。
エアコンばかりに頼るのではなく、肌着やタオル、
掛け物などをうまく使って、赤ちゃんの身体を冷やさないように注意しましょう★
生後1ヵ月を過ぎた頃からは、日光浴の習慣をつけるのも良いですね。
新生児の低体温を予防するには…
大人の低体温を同様、新生児の低体温も百害あって一利なし!
お母さんや周りの大人たちがよく注意して、
赤ちゃんの低体温を防いであげなければなりません。
新生児の低体温を予防するには、
とにかく身体を温めてあげることです。
ポイントは、お腹と背中。
新生児の手足が冷たくなると
慌ててしまうお母さんもいらっしゃるかもしれませんが、
手足は体温調整のためのセンサーの役割を担っているだけなので
冷たくてもそこまで大騒ぎする必要はありません。
とにかく、お腹と背中が冷えないように注意してください。
近頃はエアコンに頼りきりの生活をしているご家庭も多いかもしれませんが、
エアコンは意外と足元が冷えるもの。
温かい空気は上に昇りやすく、冷たい空気は下に降りてくるものですから
当たり前と言えば当たり前なのですが…。
これ、実は赤ちゃんにとっては命取り!
赤ちゃんのベッドは低いものが多いので、
どうしても冷えた空気が流れ込み易いのです。
新生児の低体温を防ぐためにも、
赤ちゃんを寝かせる位置(ベッドの高さなど)には慎重になりたいものですね。