低体温の人は風邪をひきやすい?
低体温と風邪の関係とは
季節の変わり目は気温の変化も激しく、
ちょっとした油断から風邪を引きやすくなってしまうもの。
「薄着をして外出したら、思ったより寒くなって風邪を引いた」
「夕食後にうたた寝をしていたら風邪を引いてしまった」
「お風呂でウトウトしていたらちょっと風邪気味に…」
…という経験、ありませんか?
もちろん、どんな人でも風邪を引く可能性はありますが、
体温が低い“低体温”の方はより注意が必要!
低体温は身体の内部が冷えている状態ですので、
体温が高めの人に比べると免疫力が低下しています。
体温と免疫力の間には密接な関係があり、
体温が1℃下がると免疫力は30%も低下するというデータもあります。
これは、低体温になると免疫機能の中心である
“白血球”の働きが弱くなってしまうため。
免疫力は、風邪などの感染症から私たちの身体を守っている大切な機能ですが、
この力が弱くなってしまうとウィルスに負けてしまいます。
ウィルスと戦う免疫力は36.5℃以上で最も活発に働きますので、
平熱が36℃以下という“低体温”の方は風邪を引きやすくなってしまうのです。
そもそも風邪って何?
普段、私たちは当然のように「風邪」と呼んでいますが、
風邪の正式名称は「風邪症候群」。
風邪の原因のほぼ9割はウィルスによって感染するもので、
残りの1割は細菌やアレルギーによる呼吸器の炎症です。
単に「風邪」と言う場合は、
前者のウィルス性のものを指している場合が多いようです。
ウィルス性ではない風邪もあったなんて…
「初耳!」という方も多いのではないでしょうか??
ウィルス性の風邪は、さらに普通感冒と
流行性感冒(インフルエンザ)に分けられます。
普通感冒の主な症状は、ご存知の通り
ノド・鼻・気管の粘膜の炎症と痛み、咳、粘液性の鼻水、発熱、
悪寒、関節痛、下痢、嘔吐、下痢、腹痛…等。
これに対してインフルエンザは39℃以上の発熱や筋肉の痛み、
倦怠感などを伴います。
風邪を引くと「熱っぽいな」と感じることがあると思いますが、
これは熱によって体温を上げ、
白血球を活性化して免疫力を高めようとしている身体の反応。
身体が、自分の力でウィルスを撃退しようとしている状態なんです。
つまり、無理に熱を下げてしまうのはかえって逆効果ということ!
低体温の方はなおさら、
お風呂や厚着で体温を上げて免疫力を上げる努力をしましょう。
低体温を改善して風邪をひかない身体に
低体温が原因で発症する病気は風邪ばかりではありません。
免疫力が低下した状態は、私たちが想像している以上にハイリスク!
ガンなどの重篤な病気の引き金にもなりかねません。
現代社会は、運動不足や食生活の偏り、
冷暖房の整備によって体温を調節する機能が弱りがち。
普段の生活を見直し、低体温の原因となる芽を摘んでおきましょう。
■朝食を抜いていませんか?
私たちの身体は、日の出とともに体温が上がる仕組みになっています。
ところが、低体温になってしまうとこのリズムにも狂いが出てしまいます。
朝、しっかり体温を上げて心身のスイッチをONにするためにも
朝食は非常に大切!
充実した1日を過ごすためにも、
朝食は抜かないようにしましょう。
身体を冷やす食材を使っていませんか?
季節外れの野菜や果物は身体を冷やします。
例えば、トマトやキュウリ等、夏の野菜を冬に食べていませんか?
低体温改善の鍵は、寒い地方でじっくり時間をかけて育った根菜類。
大根やゴボウ、レンコン、ニンジン、ネギなどを
コトコト煮込んで作った煮物は身体を芯から温めてくれるハズです。
甘い物を控える
糖分や乳脂肪の多いものを摂り過ぎると、血液中の血糖や中性脂肪がUP!
血液の循環を滞らせ、身体を冷やすことにつながります。
運動していますか?
熱は筋肉で作られます。
そのため、筋力が低下してしまうと熱を作りだす機能まで低下!
運動不足による筋力の衰えは、低体温の主要な原因の一つです。
忙しい毎日の中、
「完璧な食生活や運動をしなさい」と言っても難しいと思います。
しかし、ちょっとした心がけひとつで私たちの身体は劇的に変化します。
低体温や風邪はもちろん、様々な病から自分の身体を守るためにも、
できることから始めてみませんか?